店舗軸での分析・可視化

コスト構造分析・売上構造分析・出店立地分析

店舗ビジネスの場合、店舗ビジネスの場合、店舗ごとに収益性に差がある場合がほとんどです。その差の要因を突き止めることで、勝ち店舗(収益性の高い店舗)とするための改善施策や今後の出店戦略などに繋げることができます。

コスト構造分析

コスト構造分析では、店舗ごとの収益の差がどのコストに起因しているのかを導き出します。

例)店舗別人件費率と地代家賃率の関係

例:店舗別の人件費率と地代家賃率の関係

店舗ごとに収益性のバラつきは必ずあります。その差がどこにあるのか、各コストを比較することで検証できます。例えば、上の図表では、EBITDA率の高い店舗と低い店舗で色分けをし、それぞれの地代家賃率と人件費率でプロットしたグラフとなります。

店舗ビジネスでは、ほとんどの場合、収益性の悪い店舗は固定費である人件費か家賃、あるいはその両方の比率が高くなることが多いです。店舗ビジネスにおいては、収益性の差は固定費率が圧迫しているケースがほとんどになってきます。それは、要は売上が足りずにコストを賄えていないということで、店舗ビジネスではそのような状態に陥っている場合が多く見られます。常に各店舗のコスト構造を可視化することで、店舗が適正な状態になっているのかチェックします。

売上構造分析

売上構造分析では、収益の取れる店舗の売上を様々な視点で分析することで、勝ち店舗となるルールを導き出します。

例)店舗別の売上とEBITDA/売場面積の関係

例:店舗別の売上とEBITDA/売場面積の関係

例えば、上の図表は、その売上の差がどこにあるのかを分析した例になります。左側の図は売上とEBITDA率をプロットしたもので、売上が上がれば収益が取れていることが分かります。従って、ある一定の売上(この場合は年間8,000万円)を取れる店舗になれば収益性が取れる、ということになります。一方で、年間売上が6,000万円以下になると、赤字となってしまうことも把握できます。

そして、右側の図は売場面積とEBITDAをプロットしたものになります。図で示した通り、この企業では店舗の売場面積が32坪を切ると収益性がマイナスとなる店舗が出始めるようになることが分かります。家賃との兼ね合いにもなりますが、店舗面積が大きくなるほど、商品を多く陳列できるので、必然的に売上が上がることが多いです。しかし、企業によっては同じ店舗でも一定の坪数を上回ると反対に効率が悪くなり収益性が低くなるケースもあります。店舗の特徴や取り扱い商品によって大きく傾向が変わってくるのも、この売上構造分析によって把握されます。

このように、店舗ごとの収益性、そして売上の差がどこにあるのかを分析することが可能となります。店舗ごとの実績データと店舗プロファイルデータを可視化することで、収益の取れる状態を維持できているのかをどうかをチェックします。

出店立地分析

出店立地分析では、勝ち店舗となるための市場要件(商業施設や立地場所等)を導き出します。店舗ビジネスにおいて、売上は立地への依存度が高くなります。これは物販ビジネスだけでなく飲食店やサービス業など、どれだけ「行きやすいか」「入りやすいか」がポイントとなってきます。

店舗展開している企業の多くは、路面店もありますが、駅ビルや百貨店など、商業施設にテナントとして入っているケースが多くなります。商業施設に入っている場合、商業施設そのものの集客力にまずは依存します。商業施設の集客力が高い、例えばラゾーナ川崎などは、黙っていてもたくさんのお客様が来店され自然と売上が上がります(それだけ競争力も高く家賃も高いですが)。

一方、商業施設の集客力が低ければ、いくらブランド力の高い店舗であっても十分な売上が見込める、ということはほとんどないと言っても過言ではありません。それだけテナントとして商業施設に入る場合は、その商業施設の集客力は重要となってきます。

もう一つ、同じ商業施設でも、どの場所に位置するかで売上は大きく変わります。エレベーター脇のように多くのお客様が通る場所で間口が広ければそれだけ店頭を通るお客様の数も増えます。一方、上層階の端の方に位置し、間口も狭ければ、商業施設に来られているお客様のほんの一部しか店頭の前を通りません。同じ商業施設でも、どの場所に出店するか、というのもとても重要です。

この商業施設内での立地条件については、定性的な判断にもなりますが、経験上、

〈好立地条件〉

  • エスカレーターに隣接している
  • エレベーターから近い
  • トイレから近い
  • 駐車場入口など、その他多くの人が通る動線上にある
  • 周囲に集客力の高いテナントが複数ある
  • 通路への設置面積(間口)が広い

あたりが好立地と判断され、上記当てはまらない(あるいは当てはまるものが一部)は悪立地(少なくとも好立地ではない)と判断しています。

例)商業施設内立地評価別の店舗売上と出店先商業施設の売上の関係

例:商業施設内立地評価別の店舗売上と出店先商業施設の売上の関係

例えば、上の図表は、各店舗の売上(縦軸)と、その店舗が出店している商業施設の売上(横軸)をプロットしたものです。このケースの場合、商業施設自体の売上が400億円以上では商業施設内における立地評価に関わらず店舗売上7,000万円以上達成しています。次に、商業施設自体の売上が200~400億円では商業施設内における立地によって変動しており、商業施設自体の売上が200億円未満になると、アウトレット店舗を除いて商業施設内における立地評価が良くても店舗売上は8,000万円程度となることが分かります。可視化する場合は、更に商業施設の種類(駅ビルや百貨店、都市・郊外など)に分類した上で各店舗の状態をチェックします。

店舗軸での分析・可視化では、上記以外にも店舗の売上の差において、店舗ごとに売れている商品の違いを整理・分析したり、店舗ごとの顧客属性(新規顧客やリピーター)の差を見ることでより深い分析ができるようになります。KUROCOでは、企業の状況に応じて必要な分析をした上で、可視化していきます。